オーイシマサヨシになりたかったはずだった。

オーイシマサヨシになりたいと思った。

 

 

 

 

 

え、オーイシマサヨシ知らない? 僕、ブログで前に熱く語ったんですけど… 読んでもらえてない?

 

そうですかー、えっとですねー、似たところで行くと高橋一生です。もうじゃあ高橋一生って書きますね。文字上は高橋一生って書いておきますけど、読みは「オーイシマサヨシ」って読むと思ってくださいね。じゃあやり直しますよ。

 

 

 

 

 

高橋一生になりたいと思ったんですよ。

 

ギターテクニックとか、音楽的センスとか、歌声とか、もうそんな凄すぎるところはマネできないから、とにかく見た目をちょっとでも近づけられないかなーと思ったんです。高橋一生に。

 

で、とりあえず見た目から寄せようと。

 

僕、どっちかと言えば「形から入る」っていうのが抵抗ある方なんですけど、ここで恥じててどうするんだと。その一歩が踏み出せないやつに、なんの一歩が踏み出せるんだと。そう思って意を決したわけです。

 

 

 

まず眼鏡を買おうと。

 

 

 

眼鏡似合うじゃないですか高橋一生。前々から縁が太めの眼鏡似合う人って、すげぇ憧れてたんですよね。

 

なのでとりあえずそれを買おうと思ったんですが、ちゃんとした眼鏡屋で眼鏡作るの、ちょっと手間じゃないですか。なのでダテ眼鏡買おうと思ったんですよ。

 

どーでもいいですけど、眼鏡屋ってフレームだけで売ってたりするんですかね? でもそこまで行って、しかもホントは眼鏡必要なくらい目が悪いのに度無しで買うってのもおかしな話なんで、仮にフレームだけ買えるんだとしてもちゃんと作ってもらうと思いますけど。

 

で、まぁ高橋一生がよく付けてる眼鏡の形を調べて、それと似たようなダテ眼鏡を探したわけなんですけど、ダテ眼鏡って意外と見つからない。AE〇Nモールの中にあるかなーと思ったらこれが大体サングラスなんですよ。

 

 

 

違うと。

 

僕はダテ眼鏡をかけて高橋一生になりたいんだと。

 

 

 

そしたら唯一置いてあるところを見つけたんです。これがね、100均だったんですよ。どうしようと。100均のダテ眼鏡で僕は高橋一生になれるだろうか。いやなれない。なんて反語めいたことを考えたわけなんですが、大事なのはスピード感です。思いついたら即行動すべきなんです。ここはもう勢いで行こうと思い、100均のダテ眼鏡を購入しました。

 

 

 

待ちきれなくて車の中でそのダテ眼鏡をかけてみたんですよ。

 

まぁ高橋一生じゃない。要素のひとつもかすってない。

 

 

 

何がダメなのかを考えようかとも思ったんですが、考える前に分かってたんですよ。そのころ僕、髪の毛を伸ばしたままほったらかしてて。それで同窓会に行ったもんだから、担任だった先生に「ずいぶん伸びたなぁ」とか言われたりしてたんですよ。

 

 

 

でも高橋一生はロン毛ではないじゃないですか。

 

じゃあ切ろうと。

 

 

 

思ったんですけど、僕ホントに床屋嫌いなんですよ。「こういう髪型にしてください」っていうのを説明するのがホント下手だし、切ってもらってる最中ってすげぇ緊張するんですよね。一回灰色のTシャツ着ていったら、散髪終わるころには背中ビッチャー汗かいてて、色がめっちゃ変わってたんですよね。そのぐらい苦手なんです。

 

でも、髪型さえクリアすればなんとかなると。

 

とりあえず高橋一生の画像をプリントアウトして、床屋に意を決して入ったわけです。「今日はどうしますか?」って聞かれたらこの画像を出す、って言うのを頭の中でシミュレーションして、「大丈夫だ… 相手もプロだ…」と自己暗示するように言い聞かせて、でも緊張してる素振りを見せてはいけないと思って置いてあるワンピース読んでみたりしてね。ぜんぜん頭に入って来やしねーの。

 

で、来るわけですよ、自分の番が。もーね。心臓バクバクですよ。30年間生きてきてるはずなのにバクバクですよ。ここまで来たら意味が分かんない。今まで散髪するのにどーしてきたの、と自分に問わずにはいられなかったんですけど、そんな問いかけを制するように床屋さんが言うんですよ。

 

「今日はどうしますか?」って。

 

シミュレーションはしてますからね。「ちょっと写真を持ってきたんですけど…」って震えそうな声で言って、ちゃんと高橋一生の写真を取り出したんです。あとはもう床屋さんにすべてを預けるだけじゃないですか。もう僕に為す術はないじゃないですか。

 

 

 

切られるんですよ、髪の毛。

 

当たり前ですけど。

 

 

 

あの、切られてる時の自分の顔って、自分史上一番ブサイクな気がしません? 多分僕が緊張して真顔になってるからで、ほかの人はそう思ってなさそうなんですけど、あれがすごい嫌いなんですよね。じゃあ話しかけたらええやんって思うかもですけど、僕、作業してる人に話しかけてはいけないっていう謎のルール持ってるんですよ。なので話しかけられない。むしろ話しかけられたとしても弾まない。なんてったって緊張してるから。就職で面接に行った時の方がまだリラックスしてたわ。

 

あと、なんか髪の毛を切られるにつれて、「あれ、これ大丈夫か?」って思うことありません? ホントにこれ、頼んだ髪型にしてもらえてる? って。今回もなんだか切られ過ぎな感じがして気が気でなかったんですけど、「大丈夫、プロだから最終的に仕上がる」と願ってたんですよ。

 

 

 

願いって、だいたい叶わないですよね。

 

 

 

確認のために言いますけど、高橋一生になりたくて高橋一生の写真を見せたんですよ。わかります? 訳すとオーイシマサヨシになりたくてオーイシマサヨシの写真を見せたんです。

 

 

 

そしたらね、イジリー岡田になってたんですよ

 

 

 

思わずくちびる震えちゃったんですけど、もしかしたら舌も出て高速でペロペロしてたかもしれない。最近「ハイスタのライブ見ちゃって」って言ってイジリー岡田になってる、みたいなCMあるじゃないですか。いや、あれよりもイジリー。むしろ髪の毛黒いぶん俺の方がイジリー。しかもその前にダテ眼鏡買ってるじゃん。

 

辿ってたわー。

 

イジリーへの道、辿ってたわー。

 

マッシュカットって言ってたもん。マッシュでメガネはイジリーじゃん。高橋一生どこいったん。いや、最初っから高橋一生はいなくてオーイシマサヨシだったんだけどね。マサヨれない。ぜんぜんマサヨれない。

 

 

 

やっぱ美容室に行くべきだったのかな、なんて思った散髪でした。

 

 

 

 

 

 

追記すると、伸びてきた今はイジリー感脱出してそれっぽくなってきてる感じがします。

 

 

 

なぜ一回イジリーを経由させた。