寄る辺ない夜に
TWIMY、っていう架空のバンドがいてさ。
数年前に突如としてTwitter上に現れた、イラストで描かれた女子中学生の３人組だったんですよ。そんな彼女らが最初にアップロードした「People's Life」って曲は宅録初心者感がバリバリに出た、何ともローファイな曲だったんですけど、その音楽性と洗練された歌詞に一部界隈が強く反応したんです。
なんだこの子たちは。本当に女子中学生なのかと。まぁぶっちゃけ真実は女子中学生３人組ではなかったんですけど、このちぐはぐな曲の完成度が、女子中学生３人組というパッケージにリアリティを妙に生み出してたわけです。
このTWIMYの登場に熱を帯びていた界隈も、実際のところ「本当に女子中学生３人組であろうがなかろうが構わない」と思っていたと思う。嘘でも構わないが、もしかしたら本当かもしれないという一握りの好奇心が、よりTWIMYという存在に惹かれる要素になったのは想像に難くない。
僕はちょうど、彼女らの登場に立ち会えた。「People's LIfe」を聴いた時は単純に「好みの曲じゃない」と思っていた。ただそれにしても、前述した音楽性と歌詞、それに「これがもし本当に中学生が作ったのだとしたら」という好奇心から、注視せざるを得なかった。
TWIMYが僕にとって忘れられない存在になったのは、3曲目が公開された時だ。
『Today（Before The Dawn）』。相変わらずのローファイ感の中にも今までと違った音楽性…いや、堅苦しい言い方はやめにしよう。この曲は僕の性癖に見事に突き刺さった。当時の閉塞感や苛立ち、虚無感を抱いてさえも問わずにはいられない未来への羨望。諦めているのか走りだしたいのか、そんな曖昧な心持ちが驚くほどに表現されていた気がした。
…だってさ、歌い出しが「強者に最後の灰を叩きつけろ」と、これだけ見たら壁に立ち向かう的な印象あるかもだけど、そのあとすぐに「生産ゼロの手」ってくるんだよ。「強者に最後の灰を叩きつけろ生産ゼロの手」、これは窮鼠猫を噛むのような起死回生の一撃なんかじゃない。どうにもならないと分かっていながらも、一矢だけは報いたい、報えるわけない。
そんなギリギリの状態でいながら、藁をもすがるようにサビでは「まだ間に合うかい」と、誰に聞くでもないような、そんな宙に消える言葉で返事を求めてしまう。もちろん返ってこない答えにしびれを切らしたかのように、次のサビでは「もうおしまいかい」とまで訊いてしまうんですよ。
他にもまだある、というかもう歌詞全体に曲自体もそうなんだけど、もう『Today（Before The Dawn）』は驚くほど速く僕の中に染み込んでいった。同時に「絶対これ中学生じゃないな」と確信したのは特筆すべきことでもないけど、7年たった今でもその曲が恋しくてたまらない時がある。当時の音源はもうアップロードはされてないので、聴けないんですよね。アップしてくれないかなぁ…
How do you feel？
こんばんわんばんこ、はた生存です。
約一カ月ぶりの更新ですか。この一カ月の間に、まさか世界規模でこんな事態になるとは思いませんでしたね。初めは自粛ムードでイライラしてた人たちも、今はもう事の重大さに気付いて粛々と自粛してる頃かと思います。
かくいう僕もね？ これは他人事じゃないなと思って、ちゃんと外出とか自粛してるんですよ。不要不急だ！ ３密だ！ って言ってね。仕事以外で無駄に出かけないようにしてるんですけどね。
これ、別にいつもと変わんないんですよ。
びっくりしたよ。俺もう普段から３密だったんですよ。休日に人とは会わないし、密集したところ行かない。これでさらに３密を心がけようもんなら、僕は６密になる勢いですね。これはもう籠城に近い。家の周りを敵に囲われて、祖国の歌を聴かせられる日もそう遠くはないかもしれん。おい敵って誰だ。囲われるほどの敵をいつ作ったんだ。
僕だけ見えない敵の種類が変わってきちゃうような気がしましたが、この騒動が本格的になる前にね、ちょっと思ったんですよ。これは普段から人と会わない僕が、ひそかに作り上げた自宅の環境を使いこなすチャンスなのではないかと。
そう、僕の部屋には、防音室と２０万円のゲーミングパソコンがあるんですよ。
君の家にはあるかい？ ないだろ？ 防音室。ゲーミングパソコンはワンチャン持ってる人いそうだけど、もし本当に最悪の事態で家から出られないってなっても、外界と繋がるのにはスムーズになるのさ！ まだその用途で実力発揮させたことないけどな！ 本当はこれでPUBGをDiscordでボイチャしながらやってみたかったさ！ くそぅ！
まぁそんな感じで自宅待機に特化した僕の部屋に、あと何が足りないかなーと思った時に、Webカメラなんじゃないかと。ってか何故か僕はその時、「これWebカメラが店からなくなるんじゃないかな」って思ったんですよ。リモートワークとかオンライン飲み会とか、そういうのでWebカメラみんな買うんじゃないかと。
ってなわけで僕は事態が本格化する前に近所の家電量販店に行き、Webカメラを買いに行ったわけです。なぜか売り切れ懸念で焦りながらね。全然あったんですけど。てか逆にWebカメラに必然性感じられてなくて、すっごい売り場スペース狭かったね。
そんな狭い売り場スペースでそもそも在庫がこんなもん、っていう感じの量しか置いてなかったんですけど、不思議なもんで安めのWebカメラは売り切れてまして。安めの奴がCランクとするなら、AランクのとBランクのしか残ってなかったんですよ。
迷うじゃないですか。
差額３～４０００円くらいで、確か画質はどっちも同じくらいなんですよ。「え、じゃあBランクでよくね」って思ったあなた。甘いですね。カルピスの原液くらい甘いですよ。まぁいろいろと機能的に違うところはあるんですけど、僕的には撮れるFPSの違いが大きかったんです。
FPS、フレームレートのことですね。簡潔に言うと１秒間に撮れるコマ数のことです。例えば30FPSなら1秒間に30枚、60FPSなら1秒間に60枚のコマ数となるので、当然コマ数の多い60FPSの方が動画のカクつきが少なくなります。
そして、残ってたWebカメラのBランクの方では、撮れるのが30FPSまでだったんですが、Aランクの方では60FPSまで撮れると。60FPSなんてもうローション並みに動画がぬるぬる動きますからね。もうぺぺですよペペ。60FPSでローション相撲なんか見た日にはもう、ぬるぬるにぬるぬるでぬるぬるぬ～るね！ ですよ。は？
そこでどうしようかなと。AランクとBランクのローションで迷うわけです。でもなー摩擦が少なすぎてもあれかなーとかね。でもローションで最高ランクって、一体全体どんなもんなのか、気になるじゃないですか。もしかして温感？ 温感補助的なあれがついてるのか？ …さすがだぜ、こんなにも心遣いを感じたローションに出会えるなんてな！
ということで、Aランクのローション買ってきました。
どういうことだ。
いやもうなんか楽しくなっちゃって、このままローションへの妄想で書きそうになったんですけど、断腸の思いで辞めます。AランクのWebカメラ買ってきました。完璧スペック厨です。あとどうでもいいけどパソコン周辺機器は変なこだわりで全部Logicoolで揃えてるので、今回のWebカメラもそれです。
さあこれでね、いつでもこい自宅待機と。いつでもこいオンライン飲み会と。僕の自宅は思う存分それに対応できるぞ。と思ったんですが。まずもって飲み友みたいな人いませんでしたね。仕事もリモートワークできるようなもんじゃないし。てか普通にオンライン飲み会ってスマホで出来るんじゃね？ やり方知らんけど。
ということで、自宅の設備がまた無駄にスペックだけ上がりました。なのでキャスしてます。
かなしい。
