ムスタング・メンテ:フレット磨きはマジで音が変わる

前回記事

 

alternativeniikitaihyper.hatenadiary.jp

 

 

 

フレットって、磨くものだったんですね。

 

 

 

恥ずかしながらギターのメンテについて調べるまで、その事実を知らずに生きてきました。

 

もしかしたら見聞きしたことはあったのかもしれないが、「弾いてりゃコンディション保たれるでしょ」と都合いい持論で記憶の彼方に追いやったかもしれん。怪しからんやつやで!

 

という事でフレットのメンテを一切行わず、弦もサビサビの状態でチョーキングとかするもんだから、ところどころすり減りまくってるんですよね。

 

 

 

そんなムスタングの指板をおさらいしてみましょう。拡大画像ドーン。

 

f:id:alternativeniikitai:20191116023128p:plain

 

これは枯れてますねぇ。

 

見てくださいこの枯れた指板。鈍く光るフレット。

 

弦の当たる箇所が分かりやすく減ってるのが分かるでしょうか。実はこれ、ローポジションの画像なんでまだマシな方です。酷いのはハイポジの方です。

 

え、そう言われたら気になるって?

 

仕方ないなぁーっ、そっちも拡大してあげる! はいドーン!

 

f:id:alternativeniikitai:20191116024120p:plain

 

めっちゃ平べったいやん。

 

あれ、勘違いしてるだけでもともとハイポジって平べったいんだっけ…とか思いましたが、触った感触が思いっきり「ここ削れてますよ!」と主張してましたね。罪の意識から逃れられないですね。いやん。

 

これがメンテを怠った末路か…と落ち込みそうにもなりますが、とりあえず演奏する分には支障がない段階でいてくれてるので良しとします。それだけが救いであるよ。

 

詳しいことは分からないけど、このくらいだったらまだすり合わせで復活するレベルなのかもしれない。それはそれでやってみたいけど、ここら辺はプロの世界に片足突っ込む気がするな。

 

 

 

ともかく今回はメンテから始めるという事で、この鈍い光を放つフレットを磨いていきます。

 

そこで今回使うものがこちら。

 

f:id:alternativeniikitai:20191116025650j:plain

 

フレット磨き用プレート。真ん中の溝にフレットが入るように置くだけで、指板を守りながら磨ける磨けるようになります。ハイポジ用とローポジ用で大きさが違いますね。ちなみにセットで売ってます。

 

ホントは家にマスキングテープが余ってたので、買わなくてもいいかなーと思ってたんですが「置くだけなので作業効率も良くなる」と店員さんが熱弁してくれたので購入。

 

値段も¥550とタバコ1箱くらいだったしね。ここケチるくらいだったらタバコのほうケチれよって話になるよね。ケチらんけど。

 

 

 

f:id:alternativeniikitai:20191116030221j:plain

 

そしてこちらが金属磨き。使い切りのシートタイプもあったんですが、こっちの方がいっぱい使えそうだったのでこっちにしました。これがザ・貧乏性。

 

これをネル製のクロスにつけて、ごしごしとやる感じですね。クロスは「汚れ落ちが分かりやすくなる」のと、「消耗品」になると教えてもらったので一番明るいオレンジにしました。

 

クロスの画像は割愛ー(ただ単に撮ってないとは言えない)

 

 

 

さて、そしたらいよいよフレット磨きに入りますよ、奥さんちょっと見てってちょうだい!

 

f:id:alternativeniikitai:20191116032314j:plain


こんな感じでプレートを置いて磨くだけ、でもいいのかもしれませんがここでちょっとした疑問が。

 

プレートの穴がフレットよりもちょっと大きいんですよ。

 

てなると、金属磨きがそこから指板についちゃうんですね。指板を守るためのプレートを使ってるのにも関わらず。

 

それがちょっと気にくわなかったので、やりながら良い方法を探しました。そして僕、見つけました。

 

まずは片方の辺にくっつけるようにフレットとプレートを合わせ、その合わせた片側だけを磨く。それが終わったら今度は反対側をやる、という風にやると指板に溶剤が付くのは結構防げます。

 

 

 

あとムスタングの指板はアーチ状になってるので、プレートをたわませて使うんですが、これがなかなかに押さえづらい。

 

これも僕いい方法ないかなーと思ったんすよ。そしてね、見つけたんすよ。

 

画像ではそのままプレートの穴の中心にフレットを持ってきていますが、辺を合わせると同時にプレート穴の端もフレットの端にどちらか片方合わせてください。そこを支点として抑えるとアーチ状の指板でも安定感が出ます。

 

 

 

どうです? なかなかの発見でしょ?

 

「いやそれ普通に使い方としてネットに書いてあるし…」とか思っても言わないでくださいね? 僕はそれ見てない。だから僕の発見。異論は認めな…記事が僕のより古かったら認めざるを得ないか…ちくしょう。

 

とにかく、この2点も簡単に出来ることなので、プレートを使うメリットは十分ありました。なにより「なんか俺、使いこなせてるな」感が楽しい。そういうところちょっとナルっぽいとこあったりする。

 

そんな感じで磨いてみた結果がこちら。

 

 

 

f:id:alternativeniikitai:20191110181626j:plain

 

おお、輝きが違う!

 

 わかりますかね? 左のフレットが磨き後で、右のフレットが磨き前です。

 

くすみが消えて、触った時のざらつきが無くなりました。つるつるです。目に見えて違いが分かるのって、楽しい、よね!

 

そしてクロスの方を見てみると…

 

f:id:alternativeniikitai:20191110181729j:plain

 

くっろ!!

 

鮮やかなオレンジ色が真っ黒な汚れが。お店でも磨いた後に真っ黒になったクロスを見せてもらったんですが、実際やってみてこうも汚れが落ちるとなんだか爽快な気分になってきますね!

 

そんな感じですべてのフレットを磨きました。指まで黒くなってなんか作業を終えた職人感出てましたね。ここも自分に酔いポイントでした。うっとり…

 

 

 

で。

 

何もキレイにするだけがフレット磨きではありません。

 

真にその効果を発揮するのは「鳴らしたとき」なんですね。曰くフレットが汚れていると弦の振動に影響してしまうのだとか。なので磨き後はギターの鳴りが変わりますよ! と店員さんが熱く教えてくれたので、さっそく弦を張り直してみました。

 

ちなみに、とりあえずずっと張ってた古い弦をそのまま張り直し。単純に弦を買い忘れただけでした。今回だけはゆるして。

 

ということでいざ弾いてみる…

 

 

 

うわ、全然ちげぇ。

 

マジで鳴りが変わります。音でも感触でもわかるくらい。

 

ムスタングはもともと「鳴る」ギターなんですけど、フレット汚れてた時とは段違いです。汚れで振動を妨げてないせいか、綺麗にも聞こえる。

 

あとチョーキングの時に感じていた削る感覚もなくなり、滑るようになりました。今までの感じでやったら、滑りがよくなったせいで思った以上にチョーキング高くなっちゃったくらいですね。

 

これがメンテの力なのか。

 

まじまじと見せつけられたような気分です。しかしながらムスタングが復活していく感じがしてたまりませんね。もう一杯ひっかけたいくらいです。お酒苦手だけど。

 

 

 

という事で今回のフレット磨き、完了です!

 

もし「やったことないなぁ」って人はぜひ試してみてください!

 

 

 

そして次回はこちらの問題にチャレンジしていこうかと思います。

 

f:id:alternativeniikitai:20191112185524j:plain


 はたしてコントロールプレートの浮きを直せるのか?! こうご期待!